UGCとは|メタバースで作る側が稼ぐ仕組み
UGCとは User Generated Content の略で、運営会社ではなく参加者が作ったコンテンツのことです。
メタバースでは、ワールド・アバター・衣装・ゲーム・イベントのほとんどが参加者の手で作られています。
この記事では、なぜメタバースがUGC中心になったのか、どこでどうお金が生まれるのか、作る側に回るときの手順と注意点までまとめます。
この記事でわかること
- UGCという言葉の意味と、メタバースで中心になった理由
- Roblox・cluster・VRChat・マインクラフトでのUGCの違い
- UGCからお金が生まれる2つの仕組み
- 作る側に回るときの手順と、規約まわりの注意点
UGCとは何か
UGCは User Generated Content の頭文字で、日本語ではユーザー生成コンテンツと訳されます。
もともとはSNSの投稿や口コミ、動画投稿サイトの作品などを指す言葉でした。
メタバースの文脈では、もう少し踏み込んだ意味で使われます。
遊ぶための場所そのもの、つまりワールドやゲーム、アバターや衣装までを参加者が作っている状態を指します。
- SNSの投稿や口コミ
- 動画投稿サイトの作品
- 遊ぶ場所そのもの
- ワールドやゲーム
- アバターや衣装まで
メタバースがUGC中心になった理由
理由は単純で、運営会社が用意できる量には限りがあるからです。
ゲーム会社が数年かけて作る世界は完成度が高い一方、遊び尽くされれば終わります。
これに対してRobloxには数千万本のゲームがあり、毎日増え続けています。
作る人が増えるほど遊ぶ理由が増え、遊ぶ人が増えるほど作る動機が増える、という循環が回るかどうかが、いま各プラットフォームの分かれ目になっています。
この循環が回るかどうかが、各プラットフォームの分かれ目
2026年に入ってからは、この流れがさらにはっきりしてきました。
Robloxは受け身で見続けるだけのコンテンツを若年層向けから外す方針を示し、The Sandboxは土地の販売より制作ツールの整備に力を入れています。
見る人を増やすより、作る人と参加する人を増やす方向へ舵が切られています。
プラットフォームごとのUGCの違い
ひとくちにUGCといっても、作れるものと必要な道具はサービスごとに違います。
どこから始めるかで、覚えることがかなり変わります。
| サービス | 主に作られるもの | 必要な道具 |
|---|---|---|
| Roblox | ゲーム、アバター用のアイテム | Roblox Studio(無料・PC) |
| cluster | ワールド、イベント、アバター、アクセサリー | ワールドクラフト(ブラウザ)またはCreator Kit(Unity) |
| VRChat | ワールド、アバター | Unity+Blenderなど |
| マインクラフト | ワールド、スキン、テクスチャ、アドオン | ゲーム本体と各種エディタ |
いちばん敷居が低いのはclusterのワールドクラフトで、ブラウザ上でブロックを積む感覚で作れます。
詳しくはclusterのワールドの作り方にまとめています。
UGCからお金が生まれる仕組み
- アバターや衣装、素材を販売
- 在庫を持たない商品になる
- 衣装やアクセサリーは早い
- 遊ばれた時間や回数に応じる
- RobuxやVポイント
- 遊び場やゲームは伸びる
1. 作ったものを直接売る
アバター、衣装、アクセサリー、ワールドの素材などを商品として販売する方法です。
clusterではアイテム販売の仕組みが用意されており、Robloxではアバター用アイテムを出品できます。
VRChat向けのアバターはBOOTHで売買されるのが一般的です。
作ったものがそのまま在庫を持たない商品になるのが、この形の強みです。
2. 遊ばれた量に応じて分配を受ける
もう一つは、自分の作ったワールドやゲームが遊ばれた時間や回数に応じて、プラットフォームから分配を受け取る形です。
RobloxのRobux、clusterのVポイントがこれにあたります。
売り込まなくても、遊ばれ続ければ収入になるのが特徴です。
仕組みの詳細はVポイントとはで解説しています。
どちらが向いているかは作るものによります。
衣装やアクセサリーは1のほうが早く、遊び場やゲームは2のほうが伸びます。
プラットフォーム別の条件はclusterで稼ぐ方法とロブロックスで稼ぐ方法にまとめました。
作る側に回るときの手順
何周か繰り返すうちに作りたいものがはっきりしてくる
いきなり大作を目指すとまず完成しません。
順番としては、遊ぶ側として3つほどワールドを回って、自分が面白いと感じた仕掛けを1つだけ真似して作る、という進め方が現実的です。
作り終えたら公開して、誰かが入ってきたかどうかを見ます。
ここまでを1周と考えて、何度か繰り返すうちに作りたいものがはっきりしてきます。
アバターを作るならVRMという共通形式を覚えておくと、複数のサービスで同じ姿を使い回せます。
VRMとはで仕組みを説明しています。
UGCの注意点
楽しい部分だけでなく、先に知っておいたほうがよい点もあります。
まず、権利の扱いです。
ほとんどのプラットフォームでは、作ったものの著作権は作った本人に残りますが、プラットフォーム側がサービス内で利用する権利を持つ形になっています。
規約は改定されることがあるため、収益に関わる制作をするなら公式の利用規約を一度は通して読んでおくことをおすすめします。
次に、他人の作ったものやアニメ・ゲームのキャラクターを素材に使うと、削除やアカウント停止の対象になります。
二次創作を認めているガイドラインがある場合でも、商用利用は別扱いになっていることが多い点に注意してください。
最後に、収益化の条件は変わります。
2026年にはRobloxが2Dアイテムの出品条件を変更しており、作ってから条件を満たしていないと気づく例が出ています。
制作の前に、現時点の条件を必ず確認してください。
よくある質問
Q. UGCとMOD(モッド)は同じものですか
近い言葉ですが指す範囲が違います。
MODは既存のゲームを改造して機能や見た目を変えるもので、UGCはプラットフォームが用意した仕組みの上で新しく作るものを広く指します。
メタバースの文脈では、公式に用意された制作ツールで作るものをUGCと呼ぶのが一般的です。
Q. プログラミングができなくてもUGCは作れますか
作れます。
clusterのワールドクラフトやマインクラフトはブロックを置いていく形で作れるため、コードを書く必要がありません。
動きのある仕掛けを入れたくなった段階で、はじめてスクリプトの学習が必要になります。
Q. UGCで生活できるくらい稼げますか
少数ですが実在します。
ただし大半は月に数千円から数万円の規模です。
プラットフォームの分配率や換金の下限額もあるため、収入を目的にするなら、複数の作品を出して分配を積み上げる前提で考えるのが現実的です。
まとめ
UGCとは、運営ではなく参加者が作ったコンテンツのことです。
メタバースではワールドもアバターもイベントも参加者の手で作られており、作る人が増えるほど遊ぶ理由が増える循環がプラットフォームの生命線になっています。
お金の生まれ方は、直接売る形と遊ばれた量に応じて分配を受ける形の2つ。
まずはブラウザで作れるところから1つ完成させて、公開してみるのが確実な入り口です。
