Spatialアナリティクスは2026年7月に終了|メタバース空間の計測をどう続けるか
Spatialアナリティクスは、2026年7月27日のSpatial一般向けサービス終了とともに使えなくなりました。
この記事は以前、その使い方と導入手順を案内していました。
いま読みに来た方に必要なのは、終わった機能の説明ではなく、メタバース空間の計測をどう続けるかです。
そこに書き換えています。
Spatialアナリティクスで何ができていたか
Unityで作った空間が対象で、無料で使えた
Spatialは、ブラウザから入れるメタバースとして、展示会やイベントで広く使われていました。
2024年3月に加わったアナリティクス機能では、訪問者数、平均滞在時間、人が集まった場所を色で示すヒートマップ、視線の向きを示すGaze Map、来場者の動きを追体験するセッション再生が見られました。
対象はUnityで作った空間に限られていましたが、無料で使えたことから、企業の展示やイベントの振り返りに重宝されていました。
2026年7月27日に何が終わったか
- FreeプランとProプランが終了し、一般クリエイター向けの機能はアナリティクスを含めて止まりました
- アップロードしていたデータは7月27日までダウンロードリンクが提供され、期限を過ぎたものはサーバーから削除されました
- 企業向けのEnterpriseだけが続いています。個人や小さな事業者が新しく契約する形ではありません
終了の理由は、3Dワールドをホスティングして配信するコストが増え続け、続けられる運営の形が見つからなかったことだと、運営が説明しています。
何が終わって、代わりにどこへ行けばいいかは、以下の記事にまとめています。
Spatialは2026年7月に一般向けサービス終了|登録できない理由と代わりのメタバース
計測を続けるための3つの選択肢
外部ツールは自分で空間を作れる技術が前提
clusterの運営側の数字を使う
日本語でイベントを開くならclusterが近い場所です。
イベントの来場者数のような基本の数字は、主催者側の画面で確認できます。
ヒートマップのような細かい行動分析は用意されていません。
その代わり、イベントごとの来場者数を記録して比べるだけでも、告知の仕方や開催時間の改善には十分に使えます。
VRChatの公開されている数字を使う
作品の展示ならVRChatです。
ワールドの訪問数やお気に入り数は誰でも見られる数字なので、展示の反応をつかむ入口になります。
VRChatとは?できること・始め方・clusterとの違いを初心者向けに解説
外部の計測ツールを入れる
Unity、Unreal、WebGLで自分で作った空間には、Metalitixのような外部の計測ツールを組み込む方法があります。
視線や移動の記録に強く、Spatialアナリティクスに近いことができます。
ただし、自分で空間を作れる技術が前提になります。
提供状況や料金は変わるので、導入前に公式の案内を確かめてください。
ツールが変わっても残るKPIの考え方
計測ツールが変わっても、最初にKPI(重要評価指標)を決めておく順番は変わりません。
以下は、どのプラットフォームでも使える型です。
| 指標項目 | 単位 | 目標値の例 |
|---|---|---|
| 総訪問者数 | 人 | 3,000人 |
| 平均滞在時間 | 分 | 6分 |
| 商品紹介エリア到達率 | % | 40% |
| 成果件数(フォーム送信など) | 件 | 100件 |
- 訪問者数
- 滞在時間
- 到達率
- 成果件数
- 来場者数
- 成果件数
- この2つだけで十分
滞在時間や到達率が取れないプラットフォームでは、来場者数と成果件数の2つだけでも構いません。
取れる数字で回すほうが、取れない数字を追いかけるより前に進みます。
分析と改善の回し方
- 計画:KPIを決め、何を数えるかを決める
- 実行:イベントや空間を公開する
- 検証:取れた数字を記録して前回と比べる
- 改善:配置、案内、告知の仕方を直して次に出す
どこで迷ったか、何が見たかったかを聞けばヒートマップの代わりになる
数字が少ないうちは、来場者に直接聞くことも立派な計測です。
どこで迷ったか、何が見たかったかを3人に聞けば、ヒートマップの代わりになります。
個人情報とプライバシーの注意点
来場者の行動を記録する場合は、個人を特定しない形で集めるのが基本です。
未成年の利用が想定される場や、海外からの参加がある場では、利用規約と同意の取り方をあらかじめ用意しておきます。
よくある質問
Spatialアナリティクスはまだ使えますか
使えません。
Spatialは2026年7月27日に一般向けのFreeプランとProプランを終了し、アナリティクスを含む一般クリエイター向けの機能は止まりました。
過去に取っていたデータも、期限までに書き出していなければ残っていません。
メタバース空間の計測は何で続ければいいですか
clusterならイベントの来場者数のような基本の数字を運営側の画面で確認できます。
VRChatはワールドの訪問数やお気に入り数が見られます。
ヒートマップのような細かい行動分析が必要なら、Metalitixのような外部の計測ツールを検討します。
計測ツールが変わってもKPIの考え方は同じですか
同じです。
訪問者数、滞在時間、目的の場所への到達率、問い合わせなどの成果件数という4つの軸は、どのプラットフォームでも使えます。
ツールより先に、何を成果と呼ぶかを決めておくことが大切です。
まとめ
Spatialアナリティクスは終わりましたが、数字を見て空間を直すという考え方は残ります。
いま使うなら、clusterの来場者数、VRChatの訪問数、自作の空間なら外部ツール。
まず何を成果と呼ぶかを決めて、取れる数字から回してください。
